このままひとりぼっちなのかな、と考えて突然眠れない夜がある。
前までは失恋したらすぐに行動に移していた。
私には時間はないし、家で泣いているより誰かに会っている方がまだ人生が進んでいる気がしていたから。
でも実際は飲みに行って新しい人達に会っても目の前にいる男の人を急に愛せるわけもなく、噛み合わない会話と男性に対する嫌悪感から余計に落ち込んだ。
まぁ今となってみれば誰かと会えていて落ち込めていた事さえ贅沢だったのかもしれない。
コロナで距離を取れ、人と関わるなと言われているのもあり気分転換が出来ない今は塞ぎこんだ気持ちを1人で抱えるしかないのだから。
1人ぼっちでいると数々の出会いと別れを振り返りだす。
何にも進まず、結局いつも振出しに戻る自分が嫌になる。
「もう別れる、他の人と幸せになるわ」そう思って別れた元カレの顔さえ浮かんできた。
未練があるわけじゃない。
ただあの頃の方が今よりマシだったかもと思う。
2人でいる不幸と1人でいる不幸を比べて、2人でいる不幸の方がまだ耐えられる気がしてしまった。
「うざいよ。自分の時間もないし。人といるのはストレスだよ」同じ人と長く過ごしている人はそんな風に言う人も多い。
それもそうなんだろうなと理解はできる。
みんないつも自分が持ってないものがほしいから。今誰かといたらまた別のストレスで苦しんでいるかもしれない。
それに寂しいとはいっても、私だって1人でいる時間は本を読んだり映画を見たり家事をしたりして割と気ままに楽しんでいたりする。
お風呂上りに服に着替えず裸のまま床に横たわっている時。疲れた日に適当なデザートを食べて夜ご飯を終える時。
独身でいることの幸せを実感したりもする。
別に1人だって生きていける。ちゃんと楽しい。
なのになんでこんなに寂しい夜があるんだろう。
もう大人だから誰かを捕まえて「寂しい」と泣きじゃくることもできなくなってしまった。
誰にも甘えられなくなる大人になるにつれて、若い頃全然平気だった孤独が耐えられなくなるのは皮肉なものだ。
あんなに1人が好きだったのに。
もしかしてもっと大人になれば、更に寂しくなるのだろうか。
接客業をしている時、人恋しいのか、物を買わないのに店員の私達と話しにだけ来るお客さんが数人いた。私もそうなってしまいそうだ。
誰にも伝えられず伝えてもどうにもならない寂しさはだいたい夜を静かにやり過ごせば朝が来ていて
何事もなかったかのようにいつも会社に行く。大人の私はこれを繰り返してなんとか今日も生きている。
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